西洋の自死:移民・アイデンティティ・イスラム
ニュージーランド・クライストチャーチのモスクでの銃撃事件のニュースを聞いて、つい数週間前に読み終わったこの本のことを思い出しました。
いかにヨーロッパのリーダー陣が大量移民を受けいれてきたか、彼らの言葉、そして、メディアがどう報道し、なにを隠してきたか…などが赤裸々に語られます。
日本の移民政策に危機感を持っている人のほかに、この本の「先の大戦での罪悪感が移民の受け入れにつながった」というくだりが昨今の日本人にとってはなかなかに刺さるワードであり、日本と周辺諸国との関係を重ねてみる人もこの本に興味を持っている気がします。
この本は私の知らなかった視点を提供してくれたと同時に、
なんともいえない気まずさを感じました。
長い本だっただけによけいに。
この本は、要するに、自分はイスラム嫌いだってことを手を変え品を変え言い方を変えて繰り返しているだけだからです。正直、煽り文句ほどそんなに綿密に取材してるかな?とも思うし、最後のほうはなんかはいはい、嫌いなのはわかったよ、っていう感じでちょっと思い込みが激しいところもある気がしました。。
日本のAmazonレビューはみなさん絶賛ですけれど、みんなちゃんと読んでるのかしら。
ただこの本が間違ったことを書いているとも思えない。この人をレイシストだと笑うべきなのかそうでないのか判断に迷う。ヨーロッパ人の空気はひしひしと伝わってきました。
ひたすら暗い気分になる。
なんでしょう、私、この本読む意味あったのかな?とかむなしくなるのよね。